空飛ぶ車いす
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ブータンレポート」
 
野口 香

 去る12月29日にブータン・ハ県の病院に無事車椅子を届けることが出来ました。 現地ではピカピカな車椅子を目にした先生方から歓声が上がり、それを見て輸送ボランティアに参加して良かったなと思いました。 国から支給された車椅子2台のうち1台が故障していたので良いタイミングだ!と、とても喜ばれていました。

・ブータンの病院と医療
 病院は国が運営しており医療費は無料です。 ブータン国民だけでなくブータン在住の外国人や旅行者も無料で 診察・治療を受けることができます。 とはいえ医者や医療従事者の不足、設備も十分揃っているわけではありません。 特に地方ではその傾向が顕著です。

またブータンには近代医療の病院の他に伝統医療の病院もあります。 伝統医療の病院では日本の漢方のような植物由来の薬の処方、薬草サウナ、マッサージなどを受けることが出来ます。
(写真は首都ティンプーの伝統治療院)

治療院の写真 治療院受付の写真

・ハ県
 ハは首都ティンプーから車で3時間半のブータン西部の県です。 中国と国境を接しているため警備のインド軍が駐在しています。 観光開発プロジェクトが進められていますが訪れる旅行者もまだ少なく、昔ながらの農村風景が広がっています。

山の写真 街の写真

吊り橋を渡る人の写真

・ハの病院
 ハの街にはインド軍経営の病院とブータン国営病院があります。 今回はブータン国営病院に車椅子を寄付しました。

お話を伺ったところ医者も設備も足りなくて困っているとのこと。 現在ここでは内科・小児科、歯科、眼科、耳鼻咽喉科の先生が各1名ずつと伝統医療の先生(医院長)、助手の先生の計6名が在籍しています。 他に血液検査などのラボチームが2名、看護師数名です。

入院患者用ベットは10床の大部屋のみです。 ちなみにカーテンの仕切りなどはありません。

月に1回ティンプーからそれぞれの専門医が来てくれます。 ここで受けられる診療に限りがあるので多くの人がより良い医療を求めて首都の病院まで出かけて行くそうです。

近々この病院の建て替えが計画されており、医療サービスと施設の充実が期待されています。 やる気に満ちた若い先生達なので、新しい病院でもさらに活躍してくれることだと思います。 またブータンに訪れる機会があったら他の病院にも車椅子をお届けしたいです。

車椅子を運ぶドライバーとガイドの写真
車椅子を運ぶドライバーとガイド
ハの病院入口 救急車の写真
ハの病院入口 救急車も寄贈されたものです

スタッフ全員と車椅子の写真
スタッフ全員と車椅子を囲んでの一枚