2008年1月29日 山崎 政勝
私は若い頃バックパッカー(海外個人旅行者)として、世界30ヶ国を1人で旅しました。
タイもその時訪問した中の一つの国ですが、いまは仕事で年に6回ぐらいタイにでかけますから、今から思うと昔からこの国とは何かと縁があったようです。
私が最初に訪れた1980年代はまだまだ貧しい国でしたが、現在は急速な経済発展を遂げアジア経済の優等生とまで言われる国にまでなりました。
現在トヨタ自動車を初めとする日本企業も首都バンコク近辺の工業団地に進出しタイ経済の発展に貢献しています。そしてアジアではもっとも在留日本人が多い国であり、とても親日的な国家でもあります。
しかし他国同様に貧富の差は歴然とありますし、日本のように医療保険制度が確立されておらず、病気や交通事故で入院するとかなりの高額負担がかかる為に所得の少ない人間は医療を受けられないという負の側面も多々あります。
皆さんが一生懸命修理してくださっている、車椅子ですが、タイに限らず車椅子は特殊な製品なのでアジアの国々で購入したくても高額な為に購入できない方が多いわけです。
タイでは大卒初任給が月給、約10000バーツ、デパートの店員が約7000バーツ、東北地方の農家だと夫婦で働いて7000B(タイの通貨バーツ、現在1バーツが3.3円)程度の収入になります。 私が感じるに、物価はおおよそ日本の四分の一程度かと思います。
但し自動車等日本と変わらないような価格の商品も多々あります。
新品の車椅子がいくらかは正確には知りませんが、新品だと1台10000B以上はするのではないでしょうか。(特殊な物ですから相当高額と思われます)つまりクルマ椅子1台が月収以上に相当するのでは、必要とされている方々もなかなか購入できるものではありません。
車椅子が必要でも入手できない方が沢山いらっしゃいますから、皆さんの善意で修理された車椅子は、そういう方々に希望を与え、今日も遠く離れた南国タイで、元気に活躍してくれている事でしょう。
バンコクに到着すると車椅子は大きいので通常のターンテーブルではなくオーバーサイズカウンターに届きます。バンコク新空港世界最大級の大きさですし、慣れていないとちょっと戸惑うかもしれません。
たいがい夜到着便を利用しますが、バンコク空港のターミナルを出ると南国独特の蒸し暑い空気が身体にまとわりつきます。
受け取りのタイ人ボランティアスタッフのチャイヤーさんはタイ人らしく明るく柔和な人で空港かホテルまで引き取りにきてくださいます。
以前車椅子を利用するパンちゃん(6歳男の子)を一緒に連れて来てくださった事がありますが、パンちゃんは満面の笑みで大喜びでした。
空輸ボランティアに参加していて良かったなあと思いました。
いつの日か皆さんも機会がありましたら、微笑みの国タイを訪れてみて下さい。
親日的で親切な人が多く、暖かく旅行者を迎えてくれます。 |
JAL地上職員の方と |
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